DJ PREMIER (DJプレミア)

DJ Premier at D & D Recording Studios. D & D Studios will be relocating from Manhattan to Queens in 2015.

本名:Christopher Edward Martin(クリストファー・エドワード・マーティン)

生年月日1966年3月21日

 

ステージネームDJ Premier(DJプレミア)として活動している。Preem(プリーム)、Premo(プレモ)または Primo(プリモ)と呼ばれることもある。アメリカの音楽プロデューサーであり、DJそして90年代の黄金期を支えたhip hopグループGang Starr(ギャング・スター)のメンバーでもある。グループのもう1人はGuru(グル)。またRoyce Da 5’9”(ロイス・ダ・ファイブ・ナイン)とhip hopデュオPRhyme(プライム)を結成している。

The Source (ソース誌)はその20周年記念号で、創刊20年の歴史上で最も偉大なプロデューサー20人の一人にDJ Premierを選んだ。またVibe magazine(ヴァイヴ誌)が行ったアンケートでは史上最も偉大なhip hopプロデューサーとしてトップを争う投票を得し、62%の投票を獲得したDr. Dre(ドクター・ドレ)に続き2位という結果であった。

 

■Early life / 生い立ち■
DJ Premierはテキサス州、ヒューストンに生まれた。そしてニューヨークのブルックリンに移り住むまで、10代をテキサス州のプレイリー・ビューで過ごした。そして プレイリー・ビューA&M 大学に入学し、キャンパスDJとして音楽のスキルを磨き、大学のマーチング・ストーム・バンドとパフォーマンスを行うこともあった。

 

■Music / 音楽キャリア■
Premierはthe Gang Starr Foundation(ギャング・スター・ファンデーション)の曲の多くとGang Starrの曲に至っては全てをプロデュースしている。またラッパーやソウルアーティストなどその他に手がけたアーティストも多く、AZ(エイズィー)、Big L(ビッグ・L) Big Daddy Kane(ビッグ・ダディ・ケイン)、 Bun B(バン・B)、 Canibus(カニバス)、Common(コモン)、D’Angelo(ディ’アンジェロ)、D.I.T.C.(ディギン・イン・ザ・クレイツ)、Fat Joe(ファット・ジョー)Game(ゲーム)Jay-Z(ジェイZ)Kanye West(カニエ・ウェスト)KRS-One(ケー・アール・エス・ワン)、 Lord Finesse(ロード・フィットネス)、Ludacris(リュダクリス)、 M.O.P.(エム・オー・ピー)、 Mos Def(モス・デフ)、 Nas(ナズ)、 Papoose(パプーズ)、 Rakim(ラキム)、 Royce da 5’9″、 Sean Price(ショーン・プライス)、 Snoop Dogg(スヌープ・ドッグ)、 The LOX(ザ・ロックス)、The Notorious B.I.G.(ノートリアス・ビー・アイ・ジー)、 Vinnie Paz(ヴィニー・バズ)、 Ill Bill(イル・ビル)、 Xzibit(イグジビット)、ニューメタルバンドの Limp Bizkitd (リンプ・ビズキット)、Busta Rhymes(バスタ・ライムス)などである。

 

MC Jeru the Damaja (ジェルー・ザ・ダマジャ)の1994年リリースのファーストアルバム『The Sun Rises in the East』(ザ・サン・ライズィズ・イン・ザ・イースト)と1996年のセカンドアルバム『Wrath of the Math』(ラス・オブ・ザ・マス)でコラボレートし、the Gang Starr FoundationからのデュオGroup Home(グループ・ホーム)のアルバム『Livin’ Proof』(リビン・プルーフ)をプロデュースした。リリースの1995年当時にしては、このアルバムは成功した作品であると言われており、Hiphopファンの間では未だに人気は衰えない。

 

2006年、ポップR&BシンガーChristina Aguilera(クリスティーナ・アギレラ)は自身のアルバム『Back to Basics』(バック・トュ・ベイシックス』の楽曲プロデュースをPremierに依頼した。

彼はコラボレーションに関しての依頼は周りから聞かされたこと語り、「Christinaが俺と仕事をしたいと言った時、みんなは”止めておけよ”って反対したんだ。でも “Ain’t No Other Man”(エイント・ノー・アザー・マン)、 “Back In The Day”(バック・イン・ザ・デイ)や当時制作中の他の楽曲を聴いたら、彼らが好きな俺らしい音楽だった。それで口々に、”このアルバム本当に好きだ、感動した”とか”心配してたけど、お前らしさがあって、大好き”と言った。聴くまでは何も言わないことだ。俺は決して hip hopに固執しない。音楽に固執するんだ。カントリー、ラップ、ソウル、ジャズ、ブルース、ゴスペルだって構わない。それら全てが俺のベースにある」と語った。

 

2009年中旬にはBlaq Poet(ブラック・ポエット)のアルバム『Tha Blaqprint』(ダ・ブラックプリント)がリリース。このアルバムの大半の楽曲プロデュースを行った。またGameの2011年のアルバム『The R.E.D. Album』の一曲の制作も担当。Bushido(ブシドー)のアルバム『Jenseits von Gut und Böse』の”Gangster”(ギャングスター)という楽曲にも参加している。

2012年にはドキュメンタリーフィルムRe:GENERATION(リ:ジェネレーション)に登場。楽曲”Regeneration”(リジェネレーション)の制作でバークリー・シンフォニー・オーケストラとのライブ収録を行っている過程がカメラに収められている。

 

2012年9月、Immortal Technique(イモータル・テクニック)はアルバム『The Middle Passage』(ザ・ミドル・パッサージ)の一曲”Born in the Trap”(ボーン・イン・ザ・トラップ)でPremierをプロデューサーとして迎えることを語った。

2014年初旬、Premier はChristina Aguileraと再度タッグを組み作品を制作していることをニュージーランドのRip It Up magazine(リップ・イット・アップ・マガジン)に明らかにした。

またShady Records(シャディ・レコード)のアルバム 『Shady XV』(シャディXV)からSlaughterhouse(スローターハウス)の一曲”Y’all Ready Know “(ヨール・レディー・ノウ)をプロデュース。この楽曲のミュージックビデオは2014年11月に発表された。

2015年1月中頃、Premierは別名 The HeadQcouterzとして知られるブルックリンのスタジオD&Dを閉鎖することを発表。そしてニューヨーク、アストリアの新しいスタジオに移った後も、引き続きアルバム『Last Session @320』(ラスト・セッション@320)を制作していると伝えられた。

 

■Collaborations / コラボレーション■
1990年代中頃のthe Gang Starr Foundation(ザ・ギャングスター・ファウンデーション)の初期ラインナップとしてJeru The Damaja(ジェルー・ザ・ダマジャ)、Group Home(グループ・ホーム)、Big Shug(ビッグ・シュグ)そしてGang Starr(ギャングスター)の作品が挙げられる。

PremierはJeru The Damajaのデビューアルバム『The Sun Rises in the East』 と2作目のアルバム『Wrath of the Math』をそれぞれ監修。Jeruは続いて3作目のアルバムをリリースしたが、その作品にPremierが携わることはなかった。

Group Homeとのコラボレーションの間、Premier は語っていた。
「彼らは食わしてもらっていることに感謝しないー」そして2003年のインタビューで、Group HomeのセカンドアルバムA Tear for the Ghetto』(ア・ティア・フォー・ザ・ゲットー)トラック”The Legacy”(レガシー) をなぜプロデュースしたかを明かした。その理由はたった一つGuruがその曲にライムすることに同意したからだった。

 

the Gang Starr Foundationでコラボレートした他のアーティスト:Afu Ra(アフラ)、Bahamadia(バハマディア)、 Krumbsnatcha(クラムスナッチャ) Big Shug(ビッグ・シュグ)、Smiley the Ghetto Child(スマイリー・ザ・ゲットー・チャイルド)そして NYGzとは堅い信頼関係を築いている。

Afu Raは2014年9月のウェブサイトLyrically Fit(リリカリー・フィット)のインタビューでPremierのその影響力を語った。
「俺がブースにいる時Premierは徹底的に指導してくれた。”より厳しく・・・より強く・・・もっとこう、もっとああだ”ってね。—俺はまだ荒々しいアーティストだったけど、隣でレコーティングしているアーティストは違った。そしてレコーティングを通して俺にそれを教えてくれた」

 the Gang Starr Foundationの他にPremierは彼自身最も好きなアーティストの一つとして名前を挙げるグループM.O.P.にも楽曲提供を行ってきた。

この関係はM.O.P.のファーストアルバムからの1994年のシングル“Rugged, Neva Smoove” (ラジッド、ネヴァ・スムーズ)のリミックスから始まった。シングルのB面は色の濃い楽曲“Downtown Swinga”(ダウンタウン・スウィンガ) であり、この楽曲もPremierのプロデュースである。それ以降、アルバムが発表される度に、その中の1~3曲をプロデュースしてきた。2009年のM.O.P.のアルバム『Foundation』(ファンデーション)で Premierがプロデュースしたのは”What I Wanna B”(ワット・アイ・ワナ・ビー)の1曲である。

 

■Style and influences / スタイルと影響■
DJ Premierの音楽スタイルは当時の彼の仲間たちの間で作られていたニューヨーク・サウンドを凝縮したものである。
サンプリング・ジャズ、ファンクそしてソウルを駆使し、アーティストの新しいトラックを制作する際には、そのアーティストの過去の作品のサンプリングを多様することでも知られている。

例えばJay-Z(ジェイZ)の1999年のアルバム『Vol. 3… Life and Times of S. Carter』(vol.3…ライフ・アンド・タイムズ・オブ・エス・カーター)の1曲”So Ghetto”(ソウ・ゲットー)ではJay-Zの1997年の楽曲”Who You Wit II”(フー・ユー・ウィット・2)をサンプリング。

更に膨大な量のhip-hopのリリックを蓄積しており、何曲かの楽曲を一つにまとめて新しいフレーズをつくりスクラッチするのが特徴である。彼のビートはボーカルパートを短くサンプリングし組み合わせた’模倣’としてしばし称され、サンプリングは多数のアーティストの作品から行うこともあり、そうして一つのコーラスが作り上げられる。

またソウル、ジャズそしてファンクとも断定できない無調和音を実験的にサンプリングすることもある。例としてJeru the Damajaの 楽曲“Physical Stamina”(フィジカル・スタミナ)では今後、再燃しそうな1960年代のエレクトロ・アコースティックミュージックをサンプリングし、細かくカットし楽曲に仕上げた。

XXL MagazineのインタビューでPremierはどうやって彼の音楽を進化させているかを聞かれた。その答えは「Marley Marl(マーリー・マール)は俺の一番のインスピレーションの源だ。そしてJam Master Jay(ジャム・マスター・ジェイ)、Mix Master Ice(ミックス・マスター・アイス)、UTFO、 Grandmaster D(グランドマスターD)、 Whodini(フーディニ)、 DJ Cheese(DJチーズ)、 Grandmaster Flash、(グランドマスター・フラッシュ)、Kool Herc(クール・ハーク)、Afrika Bambaataa(アフリカ・バンバータ)、 Jazzy Jaf(ジャジー・ジェフ)、 そしてCut Creator(カット・クリエーター)さえもね。

彼らがやってきたことを見てくれ。ブラックミュージックであり、ブラックカルチャーで、ゲットーから生まれた。それが黒人の生々しさを表現している以上、どうやったってゲットーを切り離すことはできない。それが経済的に良い場所ではなく、どんな不良が近所にいて、どんな人種差別があるとしてもね。そして俺たちは彼らに支持されてきたんだ。だからそのお返しとして俺はブラックミュージックを作り続ける。 

DJ Premierはプレイリー・ビューA&M 大学に入学し、その大学の音楽的な雰囲気に影響を受けたことでも知られる。キャンパスDJとしてプレイをし、世界的に有名な大学のマーチング・ストーム・バンドとも時折パフォーマンスを行った。

 

■Entrepreneur / エンターテイナー■
ビジネスの面ではYear Round Records(イヤー・ラウンド・レコーズ)というレコード会社を所有している。
三大所属アーティストはニューヨークのグループNYGz、ニュージャージーのラッパーNick Javas、ヒューストンのラッパー Khaleel(ハリール)である。また2009年6月に発売されたBlaq Poet(ブラック・ポエット)のアルバム「Tha Blaqprint(ザ・ブラックプリント)」はその内の13曲がPremierの制作であり、Fat Beats Records (ファット・ビーツ・レコード)を介してYear Round Recordsからのリリースにとなった。

12月7日に Year Round Recordsはデジタルコンピレーションアルバム「Get Used to Us(ゲット・ユーズド・トゥ・アス)」をリリースした。NYGzは『Hustla’s Union: Local NYG』(仮タイトル)というPremierプロデュースのデビューアルバムのリリース計画中である。また同時にNick Javasのデビューアルバムもリリースを予定しておりタイトルは「Destination Unknown(ディスティネーション・アンノウン」である。Year Round Recordsの別レーベルのアーティストKhaleelはデビューアルバム「Already(オールレディー)」のリリースを予定している。

 

オフィシャルホームページ(英語): http://premierwuzhere.com/

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