Wiz Khalifa(ウィズ・カリファ)のストナーミュージックとトラップミュージックの関係性について | ILLEGAL ASSEMBLY of MUSIC ---Light Side---

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〈どのようにトラップミュージックの音がWiz Khalifa(ウィズ・カリファ)のイケてるストナーミュージックに入っていったのかを検証〉

Wiz Khalifa（ウィズ・カリファ）は1つのことに固執することで悪名高く、よく非難を浴びてしまう。

彼は現在の世代で最も人気なストナーラップのアイコンである。”Mac&Devin”で共演したSnoop Dogg（スヌープ・ドッグ）を受け継ぎ、カルトミュージックの人気を衰えさせるために、ウィードに着目している同世代のSmoke DZA（スモークDZA）やCurren$y（カレンシー）を残し、チャートでもトップを走り続け、彼は感情や気持ちが外に現れるようなアプローチを新たに作り出すことなくそこに登りつめた。

彼が最近出演したCam’ron（キャムロン）とBerner（バーナー）の”Dope Spot”がそうだが、基本的に全てのラップのサブジャンルから要素を取り入れている。90年代のオランダのユーロダンスからの楽曲をサンプルにした彼の最初のヒット曲を忘れてはならない。

Wizのキャリアの中でも興味深い物の1つとして”Trap Wiz”が挙げられる。去年リリースした『28 Grams』と一緒に良く耳にしているだろう。（カバーにも載っていた言葉である）だが、自身を”トラップミュージックのゴッドファーザー”として2011年にレーベル会社Taylor Gang（テイラー・ギャング）で売り出して以来ずっと使用しているジャンルだ。

Juicy J（ジューシー・J)と共に、ソロアーティストとして、Wizはトラップミュージックを作る一方で、多くの分野を扱ってきた。この数年で”Trap Wiz”がどのように成長してきたのか振り返ってみる。

〈Cabin Fever〉
全体的にトラップ系の曲の少なかった『Rolling Papers』の1ヵ月前にリリースされた『Cabin Fever』はWiz（ウィズ・カリファ）が初めてJuicy J（ジューシーJ）とコラボした作品となった。正しく言えば、彼が初めてトラップ音楽を追及した物となった。

タイトルトラックの皮切となったやや気味の悪いピアノの音色は、もっとも『Rolling Papers』の陽気でラジオでも聞きやすい音とは比較し難く、いつも平和的なラッパーに歌われているとは思えないような歌詞となっている。（特に【Big heat”ll turn your body to a cold case（銃で体は冷たくなり、裁きも受ける）】の箇所）Big Sean（ビッグ・ショーン）がアシストした”Gang Bang”はその当時のキングであったLex Luger（レックス・ルガー）が初めて4作連続でプロデュースした曲であり、その中ではWizがギャングのサインについて触れていて、彼の第2の天性でもあるファッションも注目を浴びている。また彼とChevy Woods（シェビー・ウッズ）がTaylor Gang（テイラー・ギャング）のメンバーと葉巻タバコを作っているのが、おかしな話ではあるが、良い意味でちょっと怖い光景でもある。特にWizがカーゴショートパンツと長い靴下についての歌とScarface（スカーフェイス）の作品をミックスした時だ。

Woodsのもっと聞き入りやすいバースの他に、”Taylor Gang”のような曲はまさにストナーラッパーが作ろうとしている作品となっており、アグレッシブな曲作りをしていくにはWizにとってはチャレンジとなったことだろう。Juicy Jがフィーチャーされている”Errday”は例外で、ストリートで起こっているような事ではなく、お金や名声を基にした話をバックアップするために、Lugerのビートが使用されている。Wizはこの曲ではもっと穏やかに聞こえ、【I heard that money grow on trees so I grow one/ Left my old bitch at home, got a new one】（お金が木になるって聞いたから、育ててみた。家に前の女を残し、新しいのを手に入れた）と歌い、それはWizの世界に入り過ぎることもなく、Juicyの傲慢な感じも歌にマッチしている。

『Cabin Fever』は怖気だつ物とちょっとした珍しさがうまく合わさっているが、『Rolling Papers』を成功に導びいたちょっと気の抜けたポップに代わる素晴らしい物となった。

次はTaylor Allerdice、O.N.I.F.C.、Cabin Fever 2、28 Grams、Blacc Hollywood、そしてWiz Khalifa（ウィズ・カリファ）のニューアルバムRolling Paper 2について詳しく見ていこう。