JayZ「見栄じゃない、何度も言うがこれは全てのアーティストのためなんだ。」
JayZはニューヨーク大学を電撃訪問した。ヒップホップ界の大物は、ミレニアル世代に直接、彼が始める新しい形の音楽配信サービスTIDALについて語る機会を得た。
大学構内にあるグローバル・センター・フォー・スピリチュアル・ライフに集まった大勢の観衆を前に概要をざっと説明した後、JayZとTIDALの取締役Vania Schlogel(ヴァニア・シュレーゲル)は生徒や大学スタッフとのサービスについて広範囲にわたる質疑応答の時間を設けた。
JayZによるTIDAL買収について、現在6000万ものユーザーを抱えるストリーミングサービス大手Spotify(スポティファイ)に勝負を挑むつもりであるのかという質問が生徒から何度もあがった。
Jayは「TIDALは誰とも競争をするつもりはない。」と幾度も観衆に対して強調した。
「もしTIDALの存在が他の会社がより良い給与体系を構築したり、さらに良い方向へと進むように関心を向けるようなことがあるとすれば、それはある意味では我々が成功したと言えるだろうね。」と説明した。「だから他の企業を競合者だとは本当に見ていないんだ。例えるなら潮が上がれば全ての船が上昇するということだ。」
「彼らがマクドナルドなら俺達はシェイク・シャック、それで良いと思うんだ。」彼は続けた、「ナンバー1になる必要はないんだ。俺達は他とは違う存在でありたいし、そしてそれを上手くやりたいだけなんだ。特定のサウンドや体験、世界中の将来有望なニュー・アーティスト、既に有名なアーティスト、デビューしたばかりの新人アーティスト、コラボレーションそして今まで誰も見たことがないようなことを探しにTIDALのサイトを訪れて欲しいと思っている。それが俺達のやろうとしていることなんだ。」
学生達はJayとSchlogelにSpotifyがやっているような購読と同時に受けられる割引はあるのか聞いた。(この日イベントの最後に、参加者はTIDALから期間限定で無料ダウンロードできるカードを受け取った)
「勿論です。」とSchlogelは答え「データを見る限り、学生はあまりストリーミングに料金を払うことに抵抗はないようです。でも実は私はそうは思いません。今日ここに座っている年齢層の方たちは、音楽に深い興味を持っていると思います。あなた達の多くはデータが示す以上に音楽との深い心のつながりを感じているのではないでしょうか。先ほどの質問についての短い答えとしては、勿論イエス、なぜなら私達はあなた達全員にTIDALの一員となって欲しいからです。」
ストリーミングサービスにおいて大手のレコード会社の果たす役割は何かと尋ねられるとJayZは、「アーティストとの契約があると理由で大手レーベルをTIDALから除外することはできない。しかし契約を結んでいないインデペンデント・アーティストであればやりたいことが何でもできる、そんな人達と一緒に仕事がしたいんだ。」と述べた。「俺はTIDALに載ってるよ、レコード契約もないし。」
「TIDALは、現在の人気アーティスト中心で利益重視の傲慢な認識からどのようにして、Jayが言うような全てのアーティストのためにというブランドエッセンスへ転換していくつもりなのか」という質問がJayZに投げかけられ、質疑応答の時間は違う方向へと進んで行った。
「このように対話の機会を持ち、人々に内容を伝えることだろうね。」とJayは答えた。「そのような意見は俺達が説明を始める前から聞かれていたことだ。見栄を張ることではないよ。何度も言うけど、これは全てのアーティストのために作られたんだ。君らはSpotifyに9ドル99セント払うよね、ならTIDALに9ドル99セント払うのでもいいんじゃないか?」
「俺達の主張したいことはこれだけだよ、俺達はこの争点に光を当てる立場にいるんだ。俺達は自分達の力をそのことだけに注いでいる。勿論、世の中にはこれ以外のもっと重要な出来事も起こっている。もっと深刻な問題が世界中にはある。俺達はそれらの問題も見逃してはいけない。全ての問題に取り組まないといけない。大統領だってISIS、同性愛者人権、男女同一賃金、差別・・・様々な問題に同時に取り組んでいるだろう!だから「セントルイス(でのデモ)に参加するべきなのにお前はこんなサイトをやっている」なんて言わないでくれ。J Cole(J・コール)はセントルイスに行ったけれど俺はセントルイスにはいなかった、知事のオフィスにいたんだ。一日中デモ行進することはできる、でもそれで法律が変わらなかったら、またデモ行進をする、そしてその時は違うスローガンを掲げたTシャツを着てね。それも大きな悲劇だと言えるだろう。皆がみんな自分たちの役割を果たさないといけない、皆それぞれ違う役割がある、そしてそれはすべて同時進行で行われるべきなんだ。」
▼Jay Zプロフィール▼
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▼Jay Z情報一覧▼
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